2010年8月、米ノースカロライナ大学医学部、韓国Ajou 大学医学部、米ノースウエスタン大学医学部、米国国立心肺血液研究所 [National Heart, Lung, and Blood Institute(NHLBI)]、東京慈恵会医科大学、米ミネソタ大学公衆衛生学部、ノルウェー オスロ大学の共同研究者らは、マグネシウム(Mg)摂取量が最も多い群では最も少ない群に比べ20年間の糖尿病発症率が半減していたと米国の糖尿病専門誌Diabetes Careに発表されたのでお知らせします。
また、この論文のニュースは9月7日付で医学界専門誌のメディカルトリビューン MT Proにも掲載されていますので、ご興味のある方は同誌ウエッブサイトを閲覧下さい。
この論文の概要を以下にご紹介致します。
- 目的:
若年米国成人の中で、糖尿病発症率、全身性炎症およびインスリン抵抗性とマグネシウム(Mg)摂取量の長期的な関連性を調査することです。
- デザインと方法:
若年米国成人を対象とした大規模コホート研究 [Coronary Artery Risk Development in Young Adults(CARDIA)] の参加者のうち、ベースライン時に糖尿病を発症していなかった18~30歳の若い米国人4497例を対象として、五分位に分けたMg摂取量別に新規糖尿病発症をプロスペクティブに調査しました。
また、Mg摂取量と全身性の炎症マーカー、例として高感度C反応性蛋白(hs-CRP)、インターロイキン-6(IL-6)およびフィブリノーゲンおよびインスリン抵抗性の指標であるHOMA-IRとの関係も調査しました。
Mg摂取量は、ベースライン時、7年後、20年後に質問票を用いて集計したMg摂取量とMgサプリメントの総和としました。
- 結果:
20年間の追跡調査期間中に330例の新規糖尿病が確認されました。潜在的交絡因子の調整後、Mg摂取量と糖尿病発症率は逆の関係で、Mg摂取量が多い群ほど糖尿病の発症率は有意に低かった(P<0.01)。Mg摂取量/日が最低五分位群(中央値99.9mg/1,000kcal)に比べ、最高五分位群(同201.5mg/1,000kcal)では糖尿病発症率が47%低かった(ハザード比0.53、95%CI 0.32~0.86、P<0.01)。
常に、Mg摂取量が多い群ほどhs-CRP、IL-6、フィブリノゲンおよびHOMA-IRは有意に低く、血清Mg値が高い群ほどhs-CRPおよびHOMA-IRは有意に低下していました。
- 結論:
Mg摂取量は、若年米国成人の糖尿病発症率と逆関連を示しました。
この逆の関係の少なくとも一部は、Mg摂取量と全身性炎症およびインスリン抵抗性との逆相関によって説明される可能性があります。
参考資料:
Kim DJ, Xun P, Liu K, Loria C, Yokota K, Jacobs DR Jr, He K. Magnesium Intake in Relation to Systemic Inflammation, Insulin Resistance, and the Incidence of Diabetes. Diabetes Care Published online before print August 31, 2010, doi: 10.2337/dc10-0994
http://care.diabetesjournals.org/content/early/2010/08/30...
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